苦手意識を持ちやすい看護業務

様々な業務の中でも、特に「これが苦手」という声が大きかったのが、注射系業務です。
採血はやり直す度に針を刺し直す=何度も痛みを与えてしまうという緊張感や申し訳なさがあり、点滴はよりダイレクトに「人の命を預かる、失敗できない」という意識が高まります。特に高齢者や冷え性の患者、脂肪が厚い患者は血管が見えづらく、看護師にとってはより採血の難易度が上がります。
若手の看護師が苦手意識を持っているのはもちろん、ベテラン看護師でも悩ましいと感じている人は少なくありません。

入院中、自力で排泄ができない患者は、看護師に排泄の世話をしてもらう他ありません。しかし、若手の看護師ほど、こうした排泄関係の業務に苦手意識があります。特に導尿やバルーン挿入は、カテーテル自体が慣れないと入れづらいものであり、さらに尿道に直接カテーテルを差し込む際の痛みから患者自身も嫌がってしまう業務です。
折角入れたバルーンカテーテルも患者の身動きによっては抜けてしまうこともあり、やり直しが嵩むと看護師にも患者にもストレスになってしまいます。

それぞれの業務は、回数を重ねることで慣れが生じてくるものもあります。苦手な業務だからと離れていると、苦手意識が薄れるのもそれだけ長引いてしまうでしょう。
また、特にその業務が上手い先輩や上司がやるところを観察する、コツを聞くのもより近道です。

しかし、どうしても心身に支障が出る程無理だと感じた場合、苦手な業務が無い、医療スキルが活かせる職場への転職も検討してみましょう。