点滴ルートキープのコツ

新人看護師に多い悩みは、点滴のルートキープでしょう。
ルートキープは、「刺す」「寝かせる」「2~3㎜進める」「外筒を進める」という4つの基本手順で進められます。

刺すときのポイントは、穿刺角度です。
ベテラン看護師に話を聞くと、浅い血管は10度、中間の深さの血管へは30度、深い血管は45度で刺すという意見が多いようです。このように、深さによって角度を変えるのがポイントです。なぜなら、血管にたどりつく距離が短い方が、血管を捉える確率が上がるからです。

2つめのポイントである、針を寝かせるという手技は、血管を貫通しないために必要です。
逆血がきたらすぐのタイミングで寝かせるのがベストです。このタイミングを見逃すと、血管を貫通するので気をつけましょう。
タイミングを逃さないためにも、留置針の逆血が見える部分を持つようにしましょう。針先を支点にして寝かせることがポイントです。

3つめのポイントは、2~3㎜進めるです。
なぜなら、穿刺し、寝かせただけでは外筒が血管内に入っていないからです。しっかり外筒を血管に入れるために、数ミリ進める必要があります。

最後の手順は、外筒を進めるです。
この際、決して内筒を動かしてはいけません。血管内に留置されている内筒が動いて出てしまうと、血管内に外筒を導くことができず失敗するからです。
2~3㎜針を進めた後は、内筒を固定しましょう。血管の走行に沿って、ゆっくり慎重に行うことも大切です。高齢者や、血管が細い患者の場合、急いで外筒を進めると血管をつぶしてしまうので、焦らずにゆっくり行いましょう。

この4つのポイントを守れば、新人看護師でも点滴を恐れる必要はないでしょう。